ニュース + ブログ - Feel What I Feel / Gotthard

Feel What I Feel / Gotthard

カテゴリ : 
音楽
執筆 : 
ellersley 2015-6-8 15:06

Words: Nic Maeder
Music: Leo Leoni 

  


 


 

So much for love
You must've come from way above
Just for a smile and just for an inch
I'll run a mile, I'll run a mile
お前は愛を求めて
彼方からはるばるやってきたんだろう
あと1インチに迫った微笑みのために
俺は1マイルを駆ける
So much it seems
Might only be just mirrors and steam
Might be the wine
But I've never known a love so fine
その微笑みは
もしかしたら 単なる鏡と湯気なのかもしれない
もしかしたら ワインなのかもしれないが
俺はそんな極上の愛を知らない
Don't wanna wake up from this high
この恍惚から覚めたくないんだ
Say that it's fate, say that it's real
Say I'm not dreaming and you feel what I feel
Don't say I'm sleeping, don't let it end
Don't wake me up, I'll never find you again
I'll never find you again
運命だと言ってくれ 現実だと言ってくれ
夢ではなく お前も俺と同じ気分だと言ってくれ
俺が眠っているなどと言わないでくれ
まだこのままでいさせてくれ
俺の目を覚まさないでくれ
お前を二度と見つけられなくなるから
So much to say
Perfection in every single way
I'm taking the dive
Cause I've never felt just so alive
言いたいことは山ほどある
どこを取っても完璧だ
俺は今 ダイビングの最中
生きていると こんなに強く感じるのは初めてだ
Don't wanna wake up from this high
この恍惚から覚めたくないんだ
Say that it's fate, say that it's real
Say I'm not dreaming and you feel what I feel
Don't say I'm sleeping, don't let it end
Don't wake me up I'll never find you again
I'll never find you again, I'll never find you again
I'll never find you again

運命だと言ってくれ 現実だと言ってくれ
夢ではなく お前も俺と同じ気分だと言ってくれ
俺が眠っているなどと言わないでくれ
まだこのままでいさせてくれ
俺の目を覚まさないでくれ
お前を二度と見つけられなくなるから
Say that it's fate, say that it's real
Say I'm not dreaming and you feel what I feel
Don't say I'm sleeping, don't let it end
Don't wake me up I'll never find you again

運命だと言ってくれ 現実だと言ってくれ
夢ではなく お前も俺と同じ気分だと言ってくれ
俺が眠っているなどと言わないでくれ
まだこのままでいさせてくれ
俺の目を覚まさないでくれ
お前を二度と見つけられなくなるから
Say that it's real, say that it's real
Say that it's real, say that it's real
Do you feel what I feel? What I feel
What I feel, what I feel, what I feel
Do you feel what I feel? What I feel

現実だと言ってくれ
現実だと言ってくれ
俺の気持ちを感じているか?
俺の気持ちを

  翻訳: 中村泰洋

 

長いこと更新が滞っていましたが、久しぶりに更新したくなるような強烈な1曲を見つけました。80〜90年代の曲を中心に紹介しているこのコーナーでは非常に珍しい2014年リリースで、コテコテのアメリカンロックだった前回のヴァン・ヘイレンとは対照的な、ヨーロピアンテイスト溢れる佳曲です。これはイイ。

 

一口にハードロックと言っても、そのジャンルは細かく細分化されており、リスナーによって好みも様々です。私の場合は、「激しさ or 重さ」と「良質なメロディ」が共存していることが条件です。しかし、そのバランスは極めて曖昧かつ微妙で、ピタッと合致する曲にはなかなか出会えないのですが、この「Feel What I Feel」は、両者のバランスが絶妙です。純粋なハードロックマニアの感覚だと、この曲は「少々ポップすぎる」ということになるのでしょうが、私にはツボです。

 

さて、今回紹介するゴットハードは、スイスのハードロックバンドです。私たち日本人にとってスイスという国は、「アルプスの少女ハイジ」のイメージが強すぎて、多くの人が、豊かな自然に囲まれた穏やかな国という印象を抱いていますので、こんなゴリゴリしたロックミュージックが存在することをイメージしにくいかもしれません。

 

日本ではほとんどマニアにしか名前の知られていないゴットハードですが、母国スイスでの人気は絶大です。ゴットハードは1992年のデビュー以来、スタジオアルバム11枚など、全部で20枚のアルバムを発表している(2015年現在)のですが、そのうちの何と15枚がナショナルチャートで1位を獲得しているのです。過去のブログでも言及しているとおり、私は22〜23歳のときにニュージーランドのオークランドに留学しており、学校にはスイスの人も結構来ていました。同じクラスになったスイス人とはほぼ例外なくゴットハードのことを話しましたが、彼らを知らない人など皆無でした。また、私がホームステイした家庭から私と入れ替わりで出て行ったスイス人の女の子は、

 

「僕は音楽が好きなんだけど、スイスで有名なミュージシャンて誰?」

 

という私の質問に対し、

 

「うーん、一番有名なのは... GOTTHARD かな

 

という答えが返ってきました。

 

どうやらスイスにおけるゴットハードは、もはや国民的バンドと言える存在で、日本におけるB'z以上のポジションに位置するものと思われます。

 

チューリッヒで撮影されたと思われる下の映像を見れば、その人気ぶりは容易に理解できるでしょう。東京ドームのような巨大ホールを観衆が埋め尽くしており、2:14 や 4:42 で映る女の子たちは、目がウルウルしてしまっています。

 

 

彼女たちの瞳に映っているのはおそらく、ヴォーカルのスティーブ・リーでしょう。母国におけるゴットハードの人気の理由が楽曲の良さであることは間違いないのですが、スティーブ・リーの歌唱力と声質、ワイルドな出で立ちも含めたフロントマンとしてのカリスマ性を抜きにしてゴットハードを語ることはできません。広い声域と豊かな声量、太くて力強い声質とその表現力など、ロックシンガーに必要な要素をすべて兼ね備えていると思います。

 

しかし、冒頭の PV を見れば、スティーブ・リーとは明らかに別人であることに気づくでしょう。それもそのはず。スティーブ・リーは2010年、アメリカでのツーリング中、休憩していたところに、スリップしたトレーラーが跳ね飛ばしたバイクが直撃するという、不運としか言いようのない事故でこの世を去ったのです。上の動画は2006年に収録されたコンサートの様子で、演奏している「Let it be」という曲は、彼らがキャリアの比較的初期に作ったバラード曲です。個人的には、彼らのバラード曲における最高傑作だと思います。

 

悲運によってバンドの顔を失ったゴットハードは、言ってみれば本田圭佑がいないサッカー日本代表や、橋下代表の去った維新の党のようなもので、もはや存続不能とファンは思ったはずです。しかし彼らは解散という選択をせず、400人ものオーディションを経て、オーストラリア出身のニック・メイダーというヴォーカリストを迎え、2012年に復活しました。

 

改めて冒頭の PV を見てみましょう。客観的に見て、ニック・メイダーの歌唱は、確かにスティーブ・リーに劣るでしょう。全体的に線が細いし、声域もそれほど広くないようですが、個人的にはかなり良い線に行っていると思います。オーストラリア人とは思えない都会的で洗練された佇まい (偏見でしょうか?) でビジュアルも良く、中低音の声は、スティーブとは違う新たな魅力を放っています。そして何よりもこの「Feel What I Feel」は楽曲が秀逸でしょう。イントロからブリッジ、サビ、アウトロに至るまで、リズムもメロディもリフもサウンドも曲構成も、私のツボをピンポイントで刺激するカッコ良さです。PVの内容は少々エグくて気持ち悪いのですが、洗練されたカメラワークと、元ミス・スイスという恐ろしく美しい女性の怪しげな魅力からも目が離せません。2:48、マーク・リンがベースを叩くシーンから始まる展開はまさに圧巻で、レオ・レオーニというギタリストの卓越したメロディセンスがあまりにも過小評価されていると感じずにいられません。

 

過去のゴットハードの曲は、スイス人のスティーブ・リーが多くを作詞していたため、ストレートでわかりやすい歌詞のものが多かったという印象がありますが、オーストラリア人であるニックによって作詞された「Feel What I Feel」は、やはり英語がネイティブということもあってか、pun(語呂合わせ)とrhyme(押韻)に溢れており、新生ゴットハードの新たな側面と言えそうです。また、歌詞に出てくる「you」を誰と考えるのかは、読み手の想像力に委ねられており、このようなmetaphor(隠喩)を駆使したニックの作詞能力は、かなりの水準にあると考えられます。YouTubeのコメントを見ると、ニックに対するファンのコメントは「スティーブは素晴らしかったが、ニックも良い」というトーンのものが多く、概ね好意的に受け入れられているようです。伝説化した偉大な前任者の後釜として、ニックはあまりに無名だった上に外国人なのですから、多くのファンが、ボロクソにこき下ろそうと手ぐすね引いて待っていたはずです。その中でこれだけの評価を受けたニックは、やはり400人の中から選ばれただけあって、伊達ではないということです。

 

私にとってゴットハードは、自分の琴線に触れる曲がある一方で、自分のテイストに合わない退屈な曲も多いため、デビュー当時から「まあまあ」好きなバンドという位置付けでした。1994年に彼らのライブを一度見ていますが、それほど印象に残っていません。それでも、あらゆる意味で本物・一級品のロックバンドであるという見方に異論はありません。

 

少し話が外れますが、名古屋およびその周辺地域には、住民に長らく親しまれてきた「ナフコ」というスーパーマーケットがあります。ところが、15 年くらい前から、この「ナフコ」から「フィール」という名前に看板替えする店舗が増えてきました。もう 15 年経つわけですので、それなりに「フィール」が定着してもよいはずなのですが、実際には、おそらくすべての住民が「フィール」という名前に何とも言えないモヤモヤした思いを抱き続けており、「フィール」というブランドを十分に受け入れられないでいます。その原因は全員共通で、「フレエッシュフーズの...ナ・フ・コチェ〜ン」というあの曲が、名古屋人の DNA に、もはや消去不能なほど深く刷り込まれているからです。

 

「Feel What I Feel」は直訳すれば、「私の気持ちを感じて」という意味です。フィールがナフコの呪縛から逃れ、確かなブランド力を確立するために、これ以上のキャッチフレーズが他にあるでしょうか。フィールコーポレーションが自社のテーマソングとして「Feel What I Feel」を使えるようゴットハードに許可を求め、イメージキャラクターとしてゴットハードを起用するという大英断を下したとき、フィールは積年の課題を解消し、食品小売市場における不動の地位を獲得することでしょう。「ハードロック・カフェ」ならぬ「ハードロック・スーパーマーケット」です。一方、オーソドックス & オーセンティックなハードロックが持ち味のゴットハードは、万事に保守的な名古屋人との相性が抜群です。名古屋が認めたお値打ちハードロックバンドとして、コメダコーヒーのように日本全国に人気が拡大すること間違いなしです。Wikipedia によると、フィールコーポレーションには4000人の社員がいるようです。私はこのブログが、フィールコーポレーションの誰かに届くことを願って止みません。

 

ただし、フィールの業態を考えると、提携が上手く行った場合には、PV を作り直した方が良さそうですね...

  • コメント (0)
  • トラックバック (0)
  • 閲覧 (1478)

トラックバック

トラックバックpingアドレス http://aoc-translation.lomo.jp/modules/d3blog/tb.php/64
ログイン
ユーザー名:

パスワード:


パスワード紛失

関連リンク

リンゴプロ翻訳サービス

リンゴプロ翻訳サービスは、中村が代表を務めている翻訳会社です。