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翻訳者はどんな辞書をどうやって使っているのか - その1

カテゴリ : 
翻訳
執筆 : 
ellersley 2010-4-13 16:52

前回の授業で、辞書について少し言及しました。


言うまでもないことですが、私のように10年以上の経験がある翻訳者でも、辞書は使います。しかも、10年前と比べて辞書を引く頻度が落ちているわけでもなく、もしかしたら増えているかもしれません。


10年前と今とでは、翻訳者としての力量はまったく異なりますが、新しいことを知れば、その分新たにわからないことが出てくるので、翻訳者にとって、辞書は永遠の伴侶ということになるのでしょう。


ただし、受講生と私とでは、使う辞書も引き方も大きく異なります。


多くの受講生が持っている携帯型の辞書は、値段も手頃で携帯性に優れ、多数の辞書が収録されているなど、なかなかの優れモノのようですが、職業翻訳者がこれを使うことはまずありません。


理由は2つあります。携帯型電子辞書は、あくまでも学習者をターゲットにしており、翻訳者が仕事で使用するには、質量共に不十分であることが1つ。そしてもう1つの理由は、翻訳作業がパソコンで行われるのに対し、携帯型電子辞書はパソコンと連携していないということです。


では職業翻訳者はどうしているかといいますと、自分のパソコンに辞書をインストールして使います。昔は紙の辞書を机に何冊も並べて引いていましたが、原稿が完全に電子化され、翻訳の全工程がパソコンでの作業になったことに伴い、辞書もパソコンで引くのが一般的になりました。


パソコンに辞書をインストールすることには、大きなメリットがあります。それは、調べたい単語を自分で入力しなくてよいということです。原稿上の単語をコピーして貼り付ければよいので、辞書引きにかかる時間と手間が大幅に軽減されます。辞書を引くのが楽になるので、その分辞書を引く回数も増えるという好循環が生まれます。


その他にも、携帯型電子辞書とは異なり、必要に応じて辞書をどんどん追加していけるというのも大きなメリットです。


語義の確認などのために、私が授業中によく辞書を引いて見せているのは、以前から受講されている方であればよくご存知のことと思います。その際、文字入力はおろか、コピーとかペーストをしている様子もなく、何やら一瞬のうちに辞書画面に切り換わって意味がポップアップしたり、意味がザーッと一覧形式で表示されたりすることに気付いている方も少なくないでしょう。実はあれは、パソコンだからこそできるワザです。


続きは次回です。

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